韓国ドラマの沼

鑑賞メモその他。新旧ごちゃ混ぜで視聴します。

『エンジェルアイズ』ザ・韓国ドラマだけど

   

엔젤 아이즈 

(邦題:エンジェルアイズ/英題:Angel Eyes)  

 

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 韓国放送期間:2014/4/5~2014/6/15(全20話)

救急隊員だった父が殉職し、母と病気の妹の面倒を見ながらも学年トップの成績を維持し続ける優等生ドンジュ(カン・ハヌル)は、配達のアルバイトで出会った目の見えない少女スワン(ナム・ジヒョン)と恋に落ちる。ところがある日、ドンジュの代わりに配達に出かけたドンジュの母がひき逃げ事故で死亡。スワンはドンジュの母の角膜を提供してもらうことになるが、ドンジュはスワンが手術を終えて目を覚ます前に妹の手術のためにアメリカへ渡ってしまう。12年後、医師になって韓国に戻ってきたドンジュ(イ・サンユン)は、視力を取り戻し救急隊員になったスワン(ク・ヘソン)と再会する。しかし彼女のそばには恋人のジウン(キム・ジソク)がいて…。(KNTV

 

 

キャスト
 ●ユン・スワン:救急隊員。幼い頃事故に遭い、視力を失っていたが、手術で視力を取り戻す。
   / ク・ヘソン(『花より男子』『ディア・ブラッド』)
   /ナム・ジヒョン(『100日の朗君様』『あやしいパートナー』)
 ●パク・ドンジュ:医師。10代の頃、母親をひき逃げ事故で亡くした後、渡米。
   /イ・サンユン(『LIAR GAME』『2度目の二十歳』)
  /カン・ハヌル(『相続者たち』『椿の花咲く頃』『未生』)
 ●カン・ジウン:脳神経外科医。スワンと付き合っている。
  /キム・ジソク(『椿の花咲く頃』『個人の趣向』)
 他
 
 ●演出:パク・シヌ(『野王』『ファントム』)
 ●脚本:ユン・ジリョン(『プロポーズ大作戦』『花より男子』)
 
 
感想
久しぶりに『THE・韓国ドラマ』な韓国ドラマでした。
不条理な事故、盲目の少女、難病、一途な純愛、三角関係、親同士の確執などなど・・・これでもかってくらい韓国ドラマの定番要素を盛りに盛り込んでいます。(定番要素の一つである記憶喪失は今回はなしw)
2000年代前半くらいまではトレンドもあったので、定番要素の盛り合わせのドラマが多く、私も楽しく観ていましたが、2014年の作品でこの設定はさすがに使い古された感があるような。
終わってみれば良いドラマだった気もしますが、なんせ完走するのに気が付いたら3週間も経ってしまっていてw
普段だったら16~24話のドラマは早くて3日間(徹夜w)、まあ大抵は1週間~10日間で完走してしまうのが普通ですから、3週間というのはよっぽど気乗りしないドラマだったんだなあと我ながら振り返って思いました。
 
カンハヌルとナムジヒョンが泣いている
2話くらいまではよかったんです。主役二人のティーンエイジャーの頃の役をナム・ジヒョンとカン・ハヌルが演じていて、めちゃくちゃピュアな初恋カップルが微笑ましい。
カン・ハヌルの雰囲気は『椿の花咲く頃』(19年)のヨンシクに近い雰囲気だったので、あの快活な感じのカン・ハヌルが好きな人はきっとこのドラマのカン・ハヌルも好きなはずですw
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このかっぷカップルがかわかわいいなんのって
 
しかし3話からの12年後の主役二人のク・ヘソンとイ・サンユンカップルになってから、どうもハマれない。
このカップルにケミを感じないというのも理由としてありますが、12年後の主役二人の性格が雰囲気が良くない方向に変わってしまったんですよね。
ナム・ジヒョンの時もユン・スワンは頑固な性格だったんですが、まだ可愛らしさがあったんです。でもク・ヘソンのユン・スワンになってからは頑固に加えて素直さがなくなり、時々相手を試すような遠回しな台詞が多くなった気がして、なんだか萎えてしまうことが多かったです。なんだかめんどくさいという印象に。
ドンジュは、カン・ハヌルの時のドンジュの時の明朗快活な雰囲気がイ・サンユンには引き継がれず、主役にしては特徴があまりなく印象が薄い感じになってしまって・・・。たしかにこの間に、ドンジュの母親が亡くなる事件が起きたので、そのせいで性格が変わったと言えば説明がつくんでしょうけど、特にそのくだりもなかったですし。
 
つまり、ティーンエイジャー時代の主役二人の良さが12年後にまったく生かされていないんですよ。
せっかくわざわざ2話分かけてティーンエイジャー時代のストーリーを作ったんだから、その後のストーリーに生かさなきゃ意味ないですやん。カンハヌルとナムジヒョンが泣いてるで。
むしろ1,2話分も使ってティーンエイジャー時代のストーリー作ったのは逆に勿体なかったとさえ感じましたし、回想シーンくらいに収めておけばよかったんじゃ?と思いました。余計なお世話ですけど。
 
要素盛り込みすぎ問題

上で書いた通り、1,2話のプロローグでは、これでもかってくらい韓国ドラマの不条理な定番要素が盛り込まれます。 

不条理なトンネル事故により親を亡くし失明、交通事故により親を亡くす、そこから生まれる親同士の確執、難病の妹、一途な初恋。

しかし結局12年後の3話以降も続く要素は、ドンジュ母の交通事故死とそこから生まれる親同士の確執だけ。不条理なトンネル事故と難病の妹はプロローグの1,2話で解決します。そこで生まれる疑問は、この要素は必要だったのかということ。

親同士の確執のせいで、スワンの父親に二人の交際を反対されるものの、当の二人は結構そんなんお構いなしだし、父親が反対する理由も自分のせいだしなーってことでいまいち盛り上がらない。

一応セカンドラブラインとして、ドンジュの妹とスワンの同僚のラブラインもありますが、こちらもそれほど盛り上がらず。 

しつこい二番手男 諦めない二番手男として右に出る者はいないキム・ジソクとの三角関係は、今回もしつこく頑張ってくれたけど、わりとあっさりスワンはドンジュに戻ってしまうし。しかも今回は6年も付き合ったにも関わらず、いきなりポッと出てきた初恋の人に横取りされてなかなか可哀想な役どころだったな・・・。

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元カレ役の名バイプレーヤーと言えばこの人。青髭キム・ジソク氏

 

そうなるとストーリーの舵を切る要素が、ドンジュ母の交通事故死とそこから生まれる親同士の確執しか残らないんですね。

盛り上がり要素をたくさん盛り込んでくれたのはいいけど、結局はほとんどの要素が不完全燃焼で終わってしまった感がありました。

なんだか主役二人のラブラインと親同士の確執で、同じところをずっと行ったり来たりしてなんとか20話こなしたような・・・これで全20話は正直きつい。だれまくりでした。

 

 

他の方の感想を読むと、めっちゃ泣けた、何回観ても泣けると、この作品に好感を持ってる方も多数いらっしゃるので完全に好みの問題だと思いますが、個人的には泣ける・・・?って感じでした。

よかった点と言えば、やはり1,2話のナム・ジヒョクとカン・ハヌルの初恋ケミ感、とOSTが流れるタイミングかな。

もしかしたら最近「ザ・韓国ドラマ」な韓国ドラマを観ておらず、自分の感性が変わってしまっただけかもしれないので、あくまでこの記事はご参考程度にお願いします。

ドラマとの相性は、その時の自分の状態との相性も関係していると思う派ですw